2019年に始まった新型コロナウイルスによる「コロナ禍」。
日本でも緊急事態宣言が発動し多くの混乱を引き起こしました。
経済はかつてないほど落ち込みましたが、特に飲食業や観光業にダメージが大きく、これからさらに先行き不透明な状況が続いています。
そんな中で急成長している業界があります。
ひとつがコンテンツ産業と呼ばれるものです。
ステイホームにより巣ごもり需要が起こり、動画配信サービスやゲーム産業は大きな業績をあげています。
もうひとつが日本にはあまり馴染みがないかもしれませんが、オンラインギャンブル事業です。
オンラインカジノを始めとする賭け事に関する産業で、国内の利用者は300万人に迫っています。
なぜ、オンラインカジノは急成長しているのでしょうか。

オンラインカジノとは

まず、オンラインカジノとはその名の通りオンラインでカジノを遊べるサービスです。
日本では法律によりこうした事業は許されていません。
そのため海外サイトを利用することになりますが、あるサイトは2018年に月間アクセス数が65万件だったのがコロナ禍以降は5000万件まで成長しました。
日本のユーザーが増えたことにより、オンラインカジノが広告を打つことが増えコマーシャルを目にする機会も増えています。
Googleが提供するYouTubeや、スポーツ配信のDAZNといった信頼性の高いサイトにも宣伝広告を提供しており目にする機会は増えました。
さらにはラジオのニッポン放送のスポンサーとなっているオンラインカジノもあるので、地上波テレビで目にすることも近いかもしれません。

なぜ急成長しているのか?

このようにオンラインカジノの成長は数字やメディアの露出からも明らかです。
それでは、なぜ急成長しているのでしょうか。
一つの要因がコンテンツ産業のときに触れた巣ごもり需要です。
緊急事態宣言により遊びに行く機会は減り、家で仕事する人も増えました。
PCやスマートフォンで遊びやすいことは成長の後押しになったと推測されます。
カジノがスポーツ配信サイトに広告を出していることは説明しましたが、その理由にスポーツベッティングがあります。
スポーツの勝敗を賭けの対象としており、スポーツはコロナ禍でよく見られるようになりましたからオンラインギャンブルの成長を後押ししたと考えられるでしょう。

投資熱の上昇による影響

もう一つが投資熱の上昇による影響です。
経済は落ち込んでいますが、日経平均株価が3万円を超えるなどかつてないほど投資熱は高まっています。
仮想通貨のビットコインは500万円を突破しました。
オンラインギャンブルは自宅で賭け事が楽しめますから、投資熱の上昇と共に成長が後押しされたと考えられます。
ある調査によればオンラインでカジノをした人は増えており、30代や40代の男性に顕著です。
30代から40代男性の利用率は8%を超えており、知名度に対してかなりの数がいることが分かります。
ただし、女性は全年齢層で2%を超えていません。

カジノの遊びやすさ

3つ目はカジノの遊びやすさです。
オンラインのカジノは無料版が用意されており、お金をかけることなく無料で遊べます。
無料版といってもルーレットやスロットなど定番の遊びができますし、カジノの雰囲気をたっぷりと味わえます。
IR法ができたことにより、日本でカジノが作られることは既定路線です。
カジノへの関心は高まっていることも成長の理由でしょう。
例えば、ポーカーゲームは芸能人が広告塔に立って宣伝しており、大会や動画コンテンツも伸びを見せています。

まとめ

オンラインのカジノはまだまだ知名度は高くありません。
それでも利用者はどんどん増えており、これからさらに成長が見込まれます。
利用者数は右肩上がりなので、コロナ禍が終わってからも成長は続いていくでしょう。